ディフェンスを強化する練習法「TAGOKEN」とは?TAGOKENをやるべき2つの理由。
ディフェンスが上手くなりたい人「レシーブが苦手です・・・。ディフェンスが上手くなりたいんだけど、なんか良い練習方法ないかな?」
といった悩みに答えます。
この記事では、ディフェンスを強化するのに最適な練習法「TAGOKEN」を紹介します。TAGOKENとは、あの有名な田児賢一さんが考案した練習法です。TAGOKENをやると、ディフェンスに必要なノウハウがたくさん習得することができます。TAGOKENをあなたの練習に取り入れることで、ディフェンスが画期的に上手くなりますよ!
僕は、東京に住むサラリーマンで、バドミントン歴は20年になります。
中学生の頃から様々な練習に取り組んだ経験と照らし合わせて、TAGOKENの練習法がどのように優れているかも含めて、ご紹介していきたいと思います。
本記事の内容
ディフェンスを強化する練習法「TAGOKEN」とは?
まず練習のイメージをつかんでいただくために、こちらの動画をご覧ください。(所要時間:50秒)
このように前衛とディフェンスに分かれて練習をします。
この練習法は田児賢一さんが考えたもので、「TAGOKEN」といいます。
ちょっと名前のつけ方がイージーな感じがしますが、それはいったんおいときましょう・・・笑
僕は好きですよ、「TAGOKEN」。
動画でイメージをつかんでいただけたと思うので、こんどは田児賢一さんが定めているルールを紹介しますね。
TAGOKENのルール
TAGOKENの基本的なルールは以下の通りです。場合によっては、半面ストレートでやったり、21点マッチにしても問題ないです。
~共通ルール~
- ”前衛”と”ディフェンス”に分かれて、1対1の半面クロスで行う
- 11点マッチ
- ロブはなし。ロブがコートに入ったとしてもレットになる。(ロブがアウトなら負け)
~ディフェンスのルール~
- どちらが点を取っても、毎回ディフェンスからサーブを打つ。
- ディフェンスは、必ずショートサーブ(少し長めに出すのはアリ)
~前衛のルール~
- 前衛はショートサービスラインより手前に打ったらアウト。
- 前衛のショットがネットインした場合、サービスラインまで飛んでいなければ、やはりアウト。
TAGOKENで使うコート
TAGOKENをやるときのコートは、以下のような感じです。↓
このように、ダブルスを意識したコートで練習をします。前衛の方が若干守備範囲が広いです。
TAGOKENで意識するポイント
TAGOKENをやるときに、 前衛とディフェンスがそれぞれ意識することは以下の通りです。
~前衛が意識すること~
- 少しでも球が浮いたら、前衛は容赦なく打ってよい
- 球をしっかり沈めること。沈めてさえいれば問題ない。
- ラケットを準備すること。
~ディフェンスが意識すること~
- 腰を落として、目線を落とす。高い目線で下の球をコントロールすることは難しい。
- ラケットをむやみに振り回すのではなく、ラケットを準備して打つ(合わせる)意識。
- 足を止めない。
- ずっと守っていたらいずれ負けるので、どうやったら不利な状況を打破できるかを考える。例えば、チャンスのときに前に出たり、返球するコースをちらすなど。
TAGOKENを考案したバドミントン選手「田児賢一」とは?
もしかすると田児賢一さんを知らない方もいるかもしれないのでここでさらっと紹介しておきます。
田児賢一さんの輝かしい実績をまとめると以下の通りです。
- 全日本総合男子シングルスにて2008年から6連覇を果たす
- 世界ランキングは最高で3位まで到達
- バトミントン界のレジェンド「リーチョンウェイ」に勝ったこともあります。
パないっす。
そんな田児賢一さんですが、今はバトミントン選手としての第一線からは離れており、マレーシアのクアラルンプールで主にコーチとして活躍されています。
冒頭でご紹介した動画を見た方はお気づきかもしれませんが、今はかなりふっくらして、体重はなんと95 kg・・・!笑
さすがに95kgだと、いま現役でやっているプロ選手に勝てるほどの実力はありませんが、元世界ランキング3位の知識やノウハウはかなりのものです。
最近 YouTube をはじめたみたいで、田児賢一さんの動画はめちゃくちゃ参考になります!
まだ見たことない人は、絶対に見るべきですよ~。
TAGOKENをやるべき2つの理由
さて、TAGOKEN練習法の話にもどります。僕がこの練習法を初めて知ったとき、まず第一印象で思ったのは「一般的なプッシュ&レシーブの基礎打ちと似ているな」ということです。
ただ、よくよく考えてみると、TAGOKENがプッシュ&レシーブよりも、2つの点で優れていることに気がつきました。
ディフェンスの戦術を身につけるきっかけになる
プッシュ&レシーブをやっている人「もうちょっとプッシュをやさしめに打ってほしいな~。そしたらもっと練習になるのに・・・」
こんなことを、思ったことはありませんか?
僕はそう思っていました。
しかし、TAGOKENの練習ポイントを田児賢一さんが紹介する時に、「前衛は容赦なく打ち込んでいい」みたいなことを言っていてびっくりしました。
実は、 僕が通っているクラブチームで、プッシュ&レシーブのときにものすごく強くプッシュを打つ人がいて、「いやあ、練習にならないなあ」と、ときどき思っていたんです。
もちろん、考え方は人それぞれで、時にはレシーブを確実に反復練習するためにプッシュを優しく打ってもらうという考え方は大いにアリだと思います。というか、そういう反復練習は絶対にやるべき。
でも、甘いプッシュに慣れていては、いつまでたっても実践的なディフェンスの力はつきません。そのことに気づかされました。
TAGOKENに取り組むことで、本来ディフェンスをするということは「圧倒的に不利なんだ」「その状況を何とかしなければならない」といった現実を突きつけられながら練習することができるんです。
確かに、2-11とかで負けてしまって、 何もすることができないかもしれません。でも、「それでも何とかするんだ」という意識を持つことが大事なんだと思います。
これが、TAGOKEN をやるべきひとつ目の理由です。
半面クロスでやるのでディフェンスでもオープンスペースを狙いやすい
TAGOKEN をやるべき2つ目の理由は、この練習が半面クロスで行うからです。
実は、半面クロスでやることによって、より戦術的なディフェンスをすることが可能になります。
どういうことかと言うと・・・
半面ストレートの場合、どこを狙っても、わりと前衛の手が届きます。↓
半面クロスの場合だと、より広範囲にコースを狙うことができます。↓
なので、クロスで練習したほうが、ストレートで練習するよりも広く狙えます。言い換えれば、 ディフェンスにもとてもチャンスがあるということです。
ただし、それは多彩なコースを打ち分けた場合に限ります。
TAGOKENの練習では、前衛のほうがコート守備範囲が広いので、ディフェンスのショットや戦術の多彩さによっては、へたするとディフェンス有利とすらいえるのではないでしょうか。
「いかに意識的に取り組んでるかによって、勝敗がまったく変わってくる。」といった点で、この練習がとても優れているのではないかと思います。
個人的にはこの練習は、ぜひ半面ストレートではなく、半面クロスで行った方がいいと思っています。
まとめ
ディフェンスがうまくなるには、田児賢一さんが考案した「TAGOKEN」という練習法がとても役に立つ、というお話でした。
ぜひあなたも練習に取り入れてみてくださいね。
では、明日からみんなで「TAGOKENやろうよ」ってな感じで!
以上です。笑